脾臓破裂
動物の脾臓破裂とは?
脾臓(ひぞう)は、お腹の中にある血液に関係する臓器で、古くなった血液を処理する・体を病気から守るといった役割があります。
脾臓破裂とは、この脾臓が裂けたり傷ついたりして、お腹の中で出血してしまう状態です。
特に犬や猫では命に関わる緊急病気です。
《どんな原因で起こるの?》
① 外傷
・交通事故
・高い所から落ちた
・強くぶつけた
② 病気によるもの(犬で多い)
・脾臓の腫瘍(しゅよう)
特に高齢犬では多く、突然破裂することがあります
・脾臓の腫れ
・血液の病気
※ 外傷がなくても、突然起こることがあるのが特徴です。
《こんな症状が見られます》
・元気がない、ぐったりする
・食欲が急になくなる
・お腹が膨らんだ感じ
・歯ぐきや舌が白っぽい(貧血)
・呼吸が荒い
・ふらつく、倒れる、失神
⚠️ 出血が多いと、短時間で急激に悪化します。
《動物病院では何をするの?》
・超音波検査でお腹の中の出血を確認
・血液検査で貧血の有無を確認
・必要に応じてレントゲンやCT
《治療方法》
*状態が安定している場合
点滴・経過観察など
*出血が止まらない場合
緊急手術(脾臓摘出) *犬や猫は脾臓がなくても生活できます
※ 腫瘍が原因の場合、命を救うには手術が必要になることが多いです。
《飼い主さんができる大切なこと》
「急に元気がなくなった」は危険サイン
歯ぐきの色をチェック(白い=要注意) 高齢犬・大型犬は特に注意
👉 少しでもおかしいと思ったら、すぐ動物病院へ。

脾臓腫瘍
病態
脾臓とは左脇腹にある臓器です。中高齢の動物で「がん化」することがあります。
脾臓に腫瘤が形成される場合、約半数が良性で半数が悪性と言われています。
悪性病変のうち2/3が血管肉腫と呼ばれる、予後の悪いがんであると言われています。
診断
腹部の触診とレントゲン、腹部超音波検査で発見されるケースが多いです。
腫瘤が偶然見つかるケースと、お腹で破裂を起こして見つかるケースがあります。
血液検査、レントゲン、身体検査などで貧血の程度や遠隔転移の有無を判定する必要もあります。
治療
偶然見つかった場合は、腫瘤の大きさを定期的に確認する必要があります。
皮膜を越えて大きくなった脾臓腫瘍は破裂の可能性が高く、良性でも破裂することがあるので脾臓の摘出手術が適応になります。
摘出した脾臓を病理検査することで確定診断となります。
悪性腫瘍であった場合、手術後に抗がん剤による治療が必要になります。
良性であれば摘出後は通常通り生活でき、脾臓がなくとも問題ないと言われています。
脾臓尾部が腫瘍化して、破裂し体調不良となった症例



病理
脾臓:結節性過形成(良性)
この子は良性なので、特に追加治療は必要ありませんでした。
