病態
角膜(目の表面)が黒色に変色し、その部分が「壊死」してしまう病気を角膜黒色壊死症と言います。
猫に一般的にみられ、特にペルシャ、ヒマラヤンに多く報告されており、原因としてヘルペスウイルス感染による角膜感染や眼瞼内反による角膜刺激が報告されています。
しばしば痛みを伴い、涙が多く出ることが多いです。
診断
検眼による特徴的病変の確認をします。
角膜に傷がつくケースもあり、フルオレセイン染色(傷の確認)が必要になる場合もあります。
治療
眼瞼内反がある場合は、手術での眼瞼形成を検討します。
点眼薬やエリザベスカラーで感染予防や角膜保護がメインの治療になり、経過が長くなりやすい病気です。
壊死病変が消失した後に、不快感が消失します。
この猫ちゃんは茶色斑点が角膜に認められ、徐々に黒化していきましたが、半年後には病変が無くなり不快感も改善しました。